富士登山日記
   13回目 2006年8月13日(日)〜16日(火)
    1日目:田子ノ浦→富士山本宮浅間大社→村山浅間神社 2日目:村山浅間神社→村山口登山道→富士宮口新6合目 3日目:富士宮口新6合目→富士宮口登山道→山頂・剣ヶ峰 下山道:御殿場口下山道→宝永火口遊歩道→富士宮口新5合目

★1年越しのリサーチ

私がこの計画を実行しようと思ったのは、2005年の5回目の登山のすぐ後、以前から海から登ってみたいと思っていたので、ネットで検索してこれまで登った人の情報を集める。当初は田子ノ浦から国道139号線に入って、本宮浅間大社で参拝、スカイラインの表口を登っていくとい
う簡単なものだったが、アスファルトの道をひたすら歩いていくのも面白くないなと思い、ふと山と渓谷社出版の『富士山2005』の村山登山道の記事を思い出す。

村山登山道について検索かけてみるけど、なかなか登山道の詳細情報が見つからず、地図も全体の見取り図みたいで、詳細が載ってるところはなかった。以前どこかのサイトで、村山口登山道を登って道に迷って撃退されたというのを見ていたので、詳細地図を手に入れることが重要だと思った。

9月4日(土)午前2時回ってもなかなか寝付けなかったので、なんとなく富士へ下見に行こうと思いつく。市街地のルート確認もかねて、現地へ地図を求めて調査しに行った。

ルートの確認は順調に進むが、地図に関しては資料館などにはそういったものもなく、何も得ないまま村山浅間神社までやってきた。神社のそばの山本商店で聞き込みをすると、やっぱり地図は無いと言われ諦めかけたが、今神社の大日堂に田子ノ浦から村山登山道を通って登った人がいるから聞いてみたらと言われ、さっそく大日堂に向かう。


歌川広重・不二三十六景より『駿河田子の浦』


葛飾北斎・冨嶽三十六景より
『東海道江尻田子の浦略図』

大日堂では閉山式を終えて食事会をやってる最中で、近くの人に尋ねると1人の男性を呼んでくれた。その人こそ村山口登山道を復活させた畠堀操八さんだった。畠堀さんは突然の訪問にも関わらず、色々と登山道のことを教えてくれて、気がつけば1時間ほど経っていた。畠堀さんがGPSで自作した地図を郵送してくれると言ったので、自分の住所と連絡先を教えて帰路に着いた。

5日後の9月9日(金)、仕事から帰宅すると畠堀さんから厚い封筒が届いた。開けてみると地図と活動内容が書かれたレポートが50枚ほど入っていた。お礼の電話をかけて、じっくり登山道について調べる。

その後、富士吉田市歴史民俗博物館で手に入れた『富士山周遊図』で、市街地も旧道を通って昔の人たちが歩んだ道を辿りたいと思った。このときに他の資料の中に山中の禁という話があり、縦走することは『山を裂く』といって縁起が悪いことが分かり、当初は海から登り吉田口から下りる予定を立てていたので、吉田口下山は中止することに。

2006年2月11日(土)、山中湖へのダイヤモンド富士の撮影会(この年は20年ぶりの完全凍結)のついでに旧道のリサーチを行なった。また、4月22日(土)の田貫湖Wダイヤモンド富士の撮影会の後、北井久保林道から札打場を通って標高900m地点まで試登してみた。



■第1ステージ 田子ノ浦(0m)〜村山浅間神社(490m) 23.71km

★いよいよスタート

仕事をしているとに右膝の裏側に何か違和感を感じ、少し不安になりながらも12日22:20自宅を出発して、23:00今回もバディのりょうわ君(5回目)と合流。首都高・東名を経て、1:40愛鷹PAに到着。ここで仮眠をして、早朝4:20起床し、4:40出発。富士ICで高速を降りて、5:25村山浅間神社に到着。ここに折りたたみ自転車を下ろして富士宮に向かい、駅近くの有料駐車場に車を停める。

6:13身延線に乗りこみ富士駅に向かう(230円)。6:30富士駅に到着、がしかしここでトラブル発生、切符を失くした・・・。仕方ないので区間分の料金を払い、南口のタクシー乗り場へ。しかしタクシーが1台もいない・・・。辺りの人に聞いたら「しばらくしたら来ると思う」と言ったので待つことに。6:40タクシーに乗り込み、地図を見せて田子ノ浦に向かった。

6:51田子ノ浦港に到着(1570円)。波もそんなに高くはなく、釣りしてる人が多かった。灯台の方に向かい、海に手をつけて水垢離代わりをし、ペットボトルに海水を汲んで記念撮影。そして7:15田子ノ浦をスタート(0m・1005hPa・27.2℃)。


富士宮駅から電車で移動


スタート地点・田子ノ浦西岸


田子ノ浦で簡易水垢離


★富士山本宮浅間大社を経て、村山道へ

天候は曇りで快適に歩いていけそうだ。まずは海岸線を30分かけて歩き、港大通りへ入って海とはお別れ。陸橋は歩行者は渡れないので、側道を入って行き、歩道橋を渡り再び港大通りへ。20分ほどで青島町の五差路に着き、右正面の一通路に入っていく。ここからは昔の東海道で途中『道祖神』があった。錦橋を渡り路地に入って行き、8:30三日市場浅間神社に到着(10m・1005hPa・26.4℃)。

10分休憩して8:40出発。時計回りに神社沿いを歩き、神社北側で左折して進路を西に。伝法橋を過ぎたセブンイレブンで食料を買い、駐車場の奥で遅めの朝食をとる。厚原南鷹岡本町入山瀬を経て、古川橋を渡って川沿いの土手を進もうかと思ったら、第2東名の工事で通行止めに。仕方ないので一服した後、公道の方から迂回することにした。この辺りから空は次第に晴れ、だんだん暑くなってきた(60m・999hPa・29.6℃)。


下界の気圧状況

10:32天間踏切を過ぎると、道はだんだん傾斜増してきた。辺りには石碑も多く見られ、出発してから11km歩いて標高もやっと100mを越える(100m・994hPa・31.6℃)。T字路を左折して進んで行き、ある所で金剛杖を作っている工場があった。実際に金剛杖を作っているのを見るのは初めてだ。

欠畑橋西詰の交差点を所を左折し、本宮浅間大社までこの道を真直ぐ下っていくだけだが、ここでこの日の最高気温36.4℃を記録。照りつける太陽の中、12:15富士山本宮浅間大社に到着(120m・991hPa・34.0℃)。早速参拝をして、巫女さんに刻印を打ってもらう。あまりの暑さに我慢できず、お宮横町でかき氷を食べて13:00まで休憩した。


富知六所浅間神社(三日市場浅間神社)


富士山本宮浅間大社


お宮横丁で一休み

右膝の裏に張りを感じながらも騙しだまし歩き、大頂寺の所から進路は北へ。国道139号を横断し、13:43舞々木の『右富士山道』の道しるべに到着(200m・981hPa・33.2℃)。10分後六地蔵の前に到着、傍らにある小さな首なし地蔵によって廃仏毀釈の名残が残されていた。14:10、お盆休みで門の閉まっている製薬会社の前の木陰て一休み。

10分休憩した後再び出発、14:30最後のコンビニで水分とアイスを購入し、歩きながらパピコを食べる(288m・971hPa・32.4℃)。遠くでドーンドーンと鳴っている。雷かと思ったが、空は曇ってきてはいたがそれらしい雲はなく、とりあえず先を急ぐことに。

15:00粟倉の旧登山道入口に到着。しかし薮に覆われているので右の路地へ迂回することに。3:20山辻の石畳に突入(419m・956hPa・28.4℃)。あまり人は入ってる様子はなく、石畳がつるつる滑り、次第に夏草に覆われてきた。途中分岐らしいものがあったが、わかりやすい方に進んだのが間違い。薮は深くなり倒木も増え、なんとか3:35舗装路に出たが、表示のある所から東に10m行った所に出て、違ったルートを通っていた。


舞々木の富士山道標


舞々木の六地蔵


山辻の旧登山道



★1日目終了

山辻の石畳を出て進路を東に向き、5分ほどで西見附に着く。最後の登り坂を登り、少し下って15:53村山浅間神社に到着(487m・949hPa・26.8℃)。ここまで無事に来れた事にお礼をし、しばらく休憩。1日目の歩行距離は23.7km歩き、全体の半分は歩いてきたことになる。しかし標高は500mなので、まだ全体の1/7も登っていないことに。

朝に置いておいた自転車に乗り、山本商店で一石運動をし、4:08富士宮駅まで一気にダウンヒルする。3時間かけて登ってきた道も、30分で下りきり4:40駐車場(駐車料1200円)に到着。

まずはデジカメの容量を増やすためカメラ屋でデータをCDに移し、夕食は富士宮焼きそばを食べて、温泉に行く途中コンビニで明日の買出しをする。天母の湯で汗を流し、スカイラインを通り水ヶ塚駐車場に車を停めて、21:00車の中で就寝。


西見附


村山浅間神社


ダウンヒルで疾走中



■第2ステージ 村山浅間神社(490m)〜富士宮口新6合目(2490m) 14.15km


御来光・水ヶ塚駐車場にて

★村山口登山道突入

14日4:30起床、雲ひとつない快晴で、車の中から御来光を見て準備を始めた。5:20水ヶ塚駐車場のタクシー乗り場で待つもなかなか来ないで、やっと来たと思ったら村山浅間神社を知らないと言うことで乗車拒否され、次の小型タクシーは快く乗せてくれた。談話しながらスカイラインを下っていき、30分ほどで村山浅間神社に到着(約5000円)。

昨日から右膝の裏に張りを感じ、かなり痛かったのでサポーターを装着して登山することに。準備を整え記念撮影をし、安全に登山できるよう祈願をして6:50登山開始。(487m・950hPa・23.6℃)

六道坂を横断して石畳に突入、200mほど歩いたら再び六道坂に出る。しばらく歩くとまた石畳に入るところがあるが、夏草が伸びていて道もわかりにくかったのでそのまま六道坂を登ることに。四辻を過ぎ、最後の民家を過ぎると道は砂利道になっていく。

しばらくするとチェーンが架かってるところに着く。チェーンをまたぎ、歩きやすい道を進むと、7:47開けた場所五辻に着く。ここから本格的な登山路に入っていく。途中、草刈りしている地元の人と遭遇、少し談話して再出発。五辻から30分ほど歩き、林道と交差している所に出る。8:52、4月に試登始めた北井久保林道に到着。前回来た時より夏草が伸びていたが、9:05順調に札打場に到着(815m・913hPa・22.4℃)。


札打場(815m)


村山口登山道入り口(490m)


五辻から本格的な登山道に

順調にマーキング通りに登り、ようやく人がいそうな建物が見えた。10:15天照教社前の富士山麓線に到着(1000m・895hPa・26.8℃)。ここで30分長めの休憩を取る。向かいのオリエンテーリングにも使われてる道に突入。途中分岐があるのでマーキングの見えた左に行くと、オリ道に合流。そのまま登ると浄水施設にぶつかる。畠堀さんの本にも書いてあったがこちらは違うルートで、実際は分岐を真直ぐ行くべきだった。

ルートを修正して、溝の中を進んでいくと吊り橋にぶつかる。吊り橋の下をくぐり、更に進むとどん詰まりに行き当たる。本の通りに根っこを使って上に登り、しばらく行くと緑陰広場に出た。広場の右奥から登山道に侵入、20分ほど歩いて11:34『馬頭観世音』に到着(1111m・881hPa・24.4℃)。馬頭観世音を過ぎると、倒木と背丈ほどのスズタケと格闘していき、12:00大渕林道にやっと抜けた。この先は夏草が生えているが登りやすく、12:25中宮八幡堂に到着(1234m・867hPa・25.6℃)。広場には伸びてる夏草が広がっていた。


天照教社横から道が広くなる


溝路のどん詰まりを登る


中宮八幡堂(1234m)



★神秘的な森、そして一変した景色・大倒木地帯


日沢岩清水を渡り、目の前にコケにまみれた溶岩流地帯があった。その光景は映画『もののけ姫』に出ているような原生林で、近くに『コダマ』でもいそうな雰囲気のある場所だ。この森を30分ほど進むと車の音が聞こえ、12:55富士山スカイラインに出た(1322m・858hPa・25.2℃)。このスカイラインの手前には動物の骨が転がっていた。車がすごい勢いで走っているので、気をつけて横断して向かいの登山道に入って行く。

標高1450m越えると、しだいに傾斜がきつくなっていく。空が曇ってきたと思ったら、またドーンドーンと音が聞こえて、まだ先が長いのに雨が降ってきたらどうしようかと思いながら登る。スカイラインを出発して1時間ほど溶岩地帯や急斜面を歩き、13:53上のスカイラインに出た(1590m・833hPa・23.6℃)。ここで遅めの昼食を取る。休憩していると雨が1粒2粒と降ってきた。雲の色を見ても1〜2時間で止むだろうと読んで、14:15出発。


辺り一面緑色のコケ地帯(1250m)


富士山スカイラインに出る(1322m)


上の富士山スカイラインに出る(1590m)

相変わらず背丈ほどのスズタケの中を進んでいくと、東西に走る道にぶつかる。高鉢・ガラン沢遊歩道のようだ。クランクの様に曲がり、20mほど登ると開けた場所矢立・大樅に着く(1710m・833hPa・23.6℃)。ここを過ぎると雨足が強くなる。原生林を進んでいくと、目の前に大きな倒木が横たわりその先には空が覗かせていた。14:53倒木地帯が目の前に広がっていた(1810m)。

倒木地帯ではテンニン草やヒヨドリ花が一面に広がっており、多くの蝶が乱舞していた。倒木地帯を進んでいくと4体の地蔵が見えてきた。15:05瀧本・笹垢離に到着(1870m・806hPa・20.0℃)、ここでも目立つのは廃仏毀釈の傷痕だった。次第に天気も回復してきて、時折新5合目が見えるようになる。


蝶の乱舞


瀧本・笹垢離(1870m)


大倒木地帯(1950m付近)

この先、赤いマーキングの他に吉マークの布がついており、いつの間にか吉マークのほうに行ってしまい、これは少しおかしいと感じていた。日沢を渡り右岸に行ってみると、別の所から赤いマーキングが上がっていた。この先で、またもや吉マークのほうに行ってしまったが、すぐに赤マーキングに戻る。

日沢を渡ってから、70mほど登ると開けた場所があった。順番で行くと等覚入と思われる場所に到着。ここから20分ほど登り、16:14一ノ木戸・浅間神社中宮祠跡の広場に到着(2160m・777hPa・17.7℃)。ここで一番始めに目に付くのは、入口にあった古びたヤカンだ。出発して20分で普浄と思われる石垣に到着(2245m・769hPa・18.2℃)。

普浄から5分ほど、16:50第1層・等覚門に着く(2265m・767hPa・18.2℃)。2300m近くまで登ってやっと1合目って・・・。気を取り直して登り、17:05第2層・石室跡に到着(2350m・759hPa・17.7℃)。この真上は新5合目から宝永火口を繋ぐコースになっていて、なんか人の雰囲気がある所に出てきた。更に登り、17:13第3層・石室跡に到着(2380m・756hPa・17.7℃)。


一ノ木戸(2160m)


第2層の石室跡(2350m)


第3層の石室跡(2380m)


★2日目終了

次第に木が低くなってきて、標高2400m越えると周りは灌木地帯になり、上を見上げるとついに雲海荘宝永山荘が見えた。今までほとんど人に合わなかったものだから(車道に出たとき、車に人が乗ってるのは見たが話はできないので)、上から聞こえる人の声がなんとも嬉しかった事か。

17:37ついに第4層(現在の新6合目)に到着(2490m・746hPa・18.2℃)、まだ先はあるのに達成感がこみ上げてきた。しばらく山荘の人たちと談話して(東京では大停電があったそうで)、18:30新5合目に向かう。18:40新5合目に到着、水ヶ塚駐車場行きのシャトルバスの片道券を買い、18:48出発。そういえばいつの間にか右膝の裏の痛みが無くなっていた。

19:15に水ヶ塚駐車場に着き、車に乗り込み富士宮市内に向かう。カメラ屋でデジカメのデータをCDに移した後、食事をして、富嶽温泉花の湯で汗を流し、買出しを済ませてスカイラインに向かった。15日の0:00にスカイラインのマイカー規制解除されるので1時間ほど待ち、解除と同時に新5合目に向かう。後から聞いた話だと200台ぐらい並んでいたとか。前のほうに並んでいたので、登山道入口のすぐそばに停めることができ、1:00車内で就寝。


第4層到着目前



■第3ステージ 富士宮口新6合目(2490m)〜山頂・剣ヶ峰(3776m) 3.94km

★山頂・剣ヶ峰へ

5:45起床、準備をして朝食をとり6:40出発。6:55本日のスタート地点の第4層新6合目)に到着(2490m・746hPa・23.6℃)。空は快晴、初日にスタートした田子ノ浦もよく見えて、改めてこんなに歩いてきたのだと実感。

7:05登山開始、7:20第5層6合目)、7:47第6層新7合目)に到着(2796m・719hPa・21.2℃)。さすがに村山口登山道とは違って人が多く、いつもの富士山だなぁと思うが、ただマナーの悪い登山客もおり、ルートの外を勢いよく下山している人を2人見かけた。注意を促したら戻ったが、登下山しているのは自分だけと思わないでほしい。落石や衝突よる事故で他人を巻き込むことを考えてほしいものである。

その後も順調に登っていき、8:50第7層元祖7合目)、9:26第8層8合目)に着く(3208m・682hPa・22.8℃)。


マナーの悪い登山客

10:18第9層9合目)に着いた頃から周りに雲が発生して、9合5勺を過ぎると完全に雲に包まれてしまう。もうすぐ山頂に着く辺りで下から吹き上げるような雨が降り、12:00ちょうど山頂の鳥居をくぐり山頂に到達(3720m・640hPa・14.6℃)。甲子園では今頃サイレンが鳴り黙祷をしている頃だと、ふと今日が終戦記念日だと言うことを思い出す。

富士山頂館の前で合羽を着込み、浅間大社奥宮へ参拝。郵便局から親戚に残暑見舞いと畠堀さんにお礼の手紙を投函して、13:09剣ヶ峰に向けて出発。相変わらず横殴りの雨が降り、風で体が横に流れるほど強い風だった。

馬の背を登りきり、13:20ついに最高峰・剣ヶ峰に到達(3775m・634hPa・11.0℃)!標高差3775.63m、沿面距離41.2km、総時間25時間42分かけて富士山を完全踏破した。気がつくと雨はほとんど止み、近くにいた人に頼んで記念撮影。


第4層手前より(2450m)


7合5勺・銀嶺水跡から


山頂前の鳥居(3710m)



★下山・御殿場口から宝永山へ

雨は弱まるが視界が悪く、13:40下山を始めた。浅間大社奥宮の前を通り、銀明水の方に向かい、御殿場口から下山した。富士宮口とは違い、道も良く人も少ないので順調に下っていった。

14:50赤岩八合館に到着(3294m・684hPa・16.4℃)。すっかり雲も晴れて、芦ノ湖も顔を覗かせていた。合羽を脱ぎ、焼印を押してもらうために杖を乾かしてもらう間にしばらく談話してたら、この小屋にいた男性が「あっぱれ!富士登山」で焼印の紹介をしていたYoshi T.さんだとわかった。なんか見たことがある顔だと思ったら、自分が焼印を集めるきっかけとなった人で、まさかここで逢えるとは思いもしなかった。

焼印も押してもらい、遅めの昼食をとり15:40出発。15:55砂走館で焼印を押してもらい、16:10日の出館を通過して大砂走りに突入(3026m・710hPa・15.0℃)。走り6合を過ぎ、4:30富士宮口との分岐に到着。宝永火口の方に向かい、16:20お中道との分岐に到着。

せっかく来たので宝永山立ち寄り、16:40宝永山先端に来た(2690m・738hPa・15.9℃)。先日同様、ドーンドーンという音は聞こえましたが、花火かとも思ったが別に空を見ても何もなかった。


山頂・剣ヶ峰での気圧変化


富士山本宮浅間大社・奥宮(3720m)


御殿場口下山道・大砂走り(2800m)


宝永山山頂(2690m)


★3日目終了

16:56先ほどの分岐に戻り、第1宝永火口の方に下って行く。間近で見る火口の大きさに、改めて噴火のすさまじさを感じた。17:15火口の底に到着。御中道を通って17:40富士宮口6合目に到着、しいたけ茶を頂いて少し談話をして出発。

そして18:00ちょうど富士宮口新5合目に。上の方は雲も少なくなり、山頂も顔を覗かせていた。記念写真を撮り、18:45車に乗り込み、富士宮市の方に向かう。19:30初日同様、天母の湯でお湯に浸かり、21:00ガストで食事をして水ヶ塚駐車場に向かった。

22:40駐車場に到着、おととい駐車場に来た時は車と人が凄かったのだが、同じ場所なのかかと思えるほど閑散としていた。トイレのそばに車を止めて、すっかり晴れた満天の星空を見ながら、23:00車内で就寝。


宝永火口を下る(2600m付近)



畠堀さんから送られてきた完登証明書

★4日目・焼印回収

7:20起床、天候は曇りで今にも雨が降ってきそうな空模様。準備を整えて7:45出発。移動中に雨が降り始め、8:00御殿場口新5合目に到着。駐車場には少し車が止まっており、1人だけこれから登山しようとしている人がいた。バス停には下山したらしき人たちが、横になってバスを待っていた。

鳥居をくぐり、雨の中登って、10分後大石茶屋に到着。ここであるだけの焼印を押してもらう。しばらく談話していると、先日からのドーンドーンという音の正体が判明、自衛隊の演習の音とのことだ。大石茶屋を出発して車に戻り、御殿場市に向かう。東表口新橋浅間神社に立ち寄り、刻印の求めに行くがやっていないことが判明。

御殿場市内の吉野家で朝食をとり、須走に向かう。10:10須走口5合目に到着。東富士山荘で7月に押せなかった焼印を押してもらい、これで現在集められる焼印はすべて収集した(後日知るが、須走口砂払い5合目で8月某日から焼印を始めたそうで)。駐車場の車の前にすべての焼印を並べて富士山をバックに記念撮影をして下山。山中湖方面は混んでいたので、御殿場に戻って東名高速を使って東京へ帰った。

後日、畠堀さんから郵便物が届き開けてみると、中には『富士山村山口登山道 完登証明書』が自分とりょうわ君の分が送られてきた。畠堀さんありがとうございました。


★8回目の富士登山を終えて

今回初めて50kmの長丁場を歩いてみたが、先週にも登りに行っていた効果があったのか、思っていた程疲れが蓄積しないで行くことができた。田子ノ浦から村山浅間神社へ真っすぐ北上する村山道も、村山登山道も途中間違えた箇所もあるので、そのうちまたチャレンジしたいと思う。

後日談として10月24日、前日が大磯で仕事だったためそのついでに再び富士山に行き、前回未確認だった倒木地帯や八大龍王などの石碑物の確認に行ってきた。



奥宮で書いてもらった村山口登山記念



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