富士登山日記
   15回目 2010年7月16日(金)〜17日(土)
    登山道:須走口登山道→平成御中道→河口湖口登山道<夜間登山> 下山道:須走口下山道 御来光:山頂・剣ヶ峰

15回目の富士登山は、久しぶりに5合目からのスタート。といっても今回は、須走口〜吉田口につながる平成御中道探索を行なった。本来の御中道は、須走口・本6合目河口湖口・獅子岩を結んでいたのだが、現在は崩落して通行禁止とのこと。その代わりに、須走口・新6合目河口湖口・安全指導センターを結ぶ平成御中道というものがあった。

当初は富士登山は河口湖口だけにして、御中道はシーズンオフに探索しようと思っていたが、先日焼印の取材を受けた地球丸出版TRAMPIN'に平成御中道のことが載っていたので、焼印を収集するのに都合がいいので、今回の登山で通ることにした。


地球丸出版の『TRAMPIN'』



朝8時30分、山梨県笛吹市にある浅間神社で御朱印帳を購入。御坂みちをとおり、富士吉田ICから先日から通行無料になった東富士五湖道路に入る。御殿場口・大石茶屋に今年の焼印を押しに行ったが、今年は作ってないとのこと。毎年変えていたので今年も作ってるかと思ったが、当てがはずれ無駄足に終わる。まあ、そんな年もあるだろうと思いながら、須走口5合目に向かう。

11時ごろ須走口5合目に到着。下の第1駐車場は混んでいたが、何台か所々空いているのでそこに駐車した。とりあえず、菊屋と東富士山荘で今年の焼印を押してもらう。車に戻り、昼食をとって高度順応を兼ねて仮眠をする。

15時00分起床し、準備を整えて15時30分須走口5合目(1980m・805hPa・20.4℃)を出発し、古御岳神社で登山安全を祈願する。森の中にはいると、無風で雲の中だからジメッとして汗がどんどん出てくる。登山客は少なく、快適に登っていく。16時54分、新6合目・長田山荘(2420m・764hPa・16.8℃)に到着する。


登山開始、天気は霧


風はなく蒸し暑い


新6合目・長田山荘



長田山荘の主人に御中道に入ることを告げ、17時04分平成御中道に突入。道は細く、所々に獣道が枝分かれしているので、夜間は通行を許可していないということも頷ける。辺りを見渡すとシャクナゲの花が咲いている。しばらく歩くと、GPSの電池が切れそうだったので交換し、衛星受信するまでしばし休憩。


平成御中道入口


細い道につき通行注意


所々にシャクナゲの花が咲く

17時34分、滑沢(2375m)に到着。文字通り、溶岩流で出来た滑らかな沢で、濡れていたら下まで滑り落ちそうだ。17時41分、滝沢(2365m)到着。こちらも溶岩流の沢だがデコボコしているので、幾分か足が掛け易い。17時44分、森を抜けて広大な砂礫地帯に出る。上を見上げると獅子岩が見え、ここが河口湖口下山道のつづら折の真下だと良く分かる。


滑沢、滑らないよう進む


滝沢、足場が悪い


森を抜け、広大な砂礫地帯に

200mほど歩くと、再び背丈ほどの林に入る。途中に吉田口への案内標識がある。17時56分、さっきよりも広い砂礫地帯、燕<ツバクロ>沢(2410m)に出る。すぐ上には落石シェルターがあり、賑やかな声が聞こえてくる。しかし道はなかなか合流せず、18時19分、6合目・安全指導センター(2390m・762hPa・15.9℃)に到着。穴小屋に移動して、ここでしばしの休憩。


こちらも広大な燕(ツバクロ)沢


見上げるとシェルターと山小屋が


6合目・安全指導センターに到着



18時50分、6合目を出発。まだ平日だけあって空いていて快適に登り、19時27分、7合目・花小屋(2690m・730hPa・13.2℃)に到着。新規の焼印を押しながら、20時18分、7合目・東洋館(2900m・719hPa・12.2℃)に到着。ここからしばらく登ると、ポツリと顔に水滴があたる。空を見上げると部分的に雲がかかっているので、通り雨が来ると判断し、合羽とザックカバーを装着して登ると、すぐに降りが強くなってくる。

8合目・白雲荘の手前で雨はあがり、22時08分、8合目・元祖室(3250m・694hPa・7.8℃)に到着。今年の干支の焼印を押してもらい、やっと半分折り返す。22時45分、本8合目(3350m・678hPa・7.4℃)に到着。40分休憩し、再び山頂を目指す。1時48分、山頂・久須志神社(3720m・649hPa・5.6℃)に到着。

今回の御来光ポイントは剣ヶ峰と決めていたので、お鉢を半周して剣ヶ峰に向かう。途中、剣ヶ峰直下で積雪のため通行止め聞いていたので、時計回りに進む。2時43分、剣ヶ峰(3776m・644hPa・5.6℃)に到着。このとき先に剣ヶ峰にいたのは一人だけで、とても空いていた。しばらく建物の影で風を避け、時間を潰す。


河口湖口に突入


足を休めると関東の灯りが輝く


2時43分、剣ヶ峰に到着!

次第に夜が明け始め、標石のそばでカメラを構える。ポツリポツリと人が集まり始め、となりに愛知県のタカシさんがやってきた。一人で初登山に来たという事で、次週も友人と登る下見らしいので、富士山のことについて色々と話した。4時39分、雲の隙間から御来光。その後展望台にいくと、空にうっすらともやがかかっていたようで、立体的に同じ高さの珍しい影富士が現れた。


4時39分、御来光


御来光A


立体的な影富士が見れた

ここで出会ったのも何かの縁、しばらく共に行動することに。登頂した記念が欲しいということなので、神社の御朱印と郵便局の登頂証明書を勧める。私は手拭いを購入し、目的の一番大きな御朱印(22cm)を頂く。積雪のためお鉢廻りは出来ないが、久須志神社までの半周をガイドする(積雪を下る人もかなり多かった)。富士宮から登ってきたとのことなので、宝永山・宝永火口のルートを紹介する。


立派なこのしろ池があった


奥宮の22cmある特大御朱印

須走口ルートの下山道分岐でタカシさんと別れ、7時10分、下山開始する。下山道脇には1〜2mほどの積雪がまだ残っていた。7時40分、本8合目(3350m・681hPa・20.8℃)で取り残した焼印を回収して、朝食をとる。

9時40分、須走口5合目に無事下山。しいたけ茶を頂き、しばらく休憩する。少し車で仮眠した後、山を降りる。降りる途中で、カーブに路駐していた車がレッカー移動されていた。駐車禁止の柵が立てられているのに、なぜそこに停めるのだろうか・・・。


奥宮前はそれなりに人が多かった


大日岳でパワーをもらう


下山道脇には積雪が残る



りょうわ君が休みが取れず久々のソロ登山だったが、新しい出会いがあり、こういうのもいいと思う。剣ヶ峰直下の積雪には人一人分の踏み跡があり、みんなそれを歩いていたが、一歩踏み外して滑り落ちれば一気に火口の底。アイゼン使用ならともかく、ノーマルで進むのはどうかしてると思う。



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