■御殿場口ルートの概要
御殿場口ルートは、明治16年(1883年)の東海道線御殿場駅の開設に伴い、伴野左吉によって須山口登山道の2合8勺に接続するように作られた比較的新しい登山道です。車で行ける5合目からの登山道の中では標高1440mと一番低い所からのコースとなります。東南側に面していることから、東表口とも呼ばれています。
御殿場市の2000年(平成12年)の登下山者数の報告によると、登山者数が460人だったのに対して、下山者数が18911人という結果でもわかるように、下山道として人気の高いルートになっています。また、有人気象観測時代の観測員の冬期登山のルートとしても使われていました。吉田口は信仰の道に対し、御殿場口は観測所や強力のドラマがありました。
明治42年(1909年)12月27日にオーストリア人商社員エゴン・フォン・クラッツェルが御殿場口太郎坊で日本で初めてスキーが行われたと記録が残っています。
毎年、8月の第1週の日曜日には富士登山駅伝が開催されて、このルートが使用されています。 |
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富士登山駅伝 |
■御殿場口ルートのアクセス方法
JR御殿場線:御殿場駅→富士急行バス:約40分
東名高速道路:御殿場IC→富士スカイライン経由:約18km
新5合目駐車場:500台(無料)
■御殿場口ルート解説
御殿場駅近くのにある東表口参道宮新橋浅間神社を起点として、山頂の銀明水までのルートで、標高1440mの新5合目までは交通機関を利用することができます。新5合目からは標高差2280m、約10kmの長い道程を歩き、その大半は砂礫の道を歩くことになります。
標高が低いにも関らず森林はまったくなく、晴れた日には日差し対策を万全にしていった方がいいでしょう。登山道は緑色で表記されています。 |
★長所
・マイカー規制もなく、車が停めやすい。
・登山道が混まない。
・負担も少なく快適に大砂走りを下ることができる。
・広大なロケーションが楽しめる。
・どこからでもご来光が見れる。
★短所
・標高差があり、距離が長い。
・森林地帯がないため、強い日差しに注意。
・次郎坊から始まる歩きにくい砂礫の急坂。
・広いゆえに夜間・悪天候時にルートを見失いそうになる。
・7合目の山小屋まで、途中にはまったく山小屋がないためトイレ休憩とかがとれない。 |
東表口参道宮新橋浅間神社 |
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