富士山展望

    

■富士山が展望できる場所

東京に住んでいるとなかなか気がつきませんでしたが、カシミール3Dで計算した結果、富士山が展望できる範囲(山頂が少しでも確認できる範囲)は意外と狭いことが分かりました。

主に可視できるエリアは、富士山周辺・関東平野・甲府盆地・東海地方・伊勢湾西部・伊豆七島そして日本アルプスなどの山々で見ることができますが、その大多数は関東平野、特に東京・埼玉・神奈川が占めていました。

関東山地や秩父山地にはいくつかは2000mを超える山はありますが、その他は1000mクラスの山が多く、遮るほどの高い山はないのでこれほどの可視エリアが算出されました。逆に西日本では南アルプスに阻まれほとんど見ることができません。富士山のお膝元の静岡県でさえ、富士山周辺の他は海岸沿いのエリアと山の上の方でしか見られません。


この様に可視マップを見てみると、江戸時代にブームを巻き起こした富士講(富士塚)の所在地を照し合わせると、共通する所が出てきます。



■どこまで富士山が展望できる?

これまでに最遠距離で富士山を撮影したのは、和歌山県在住の楠本弘児さんが1997年1月に和歌山県那智勝浦町の妙法山(標高749m)から最遠距離撮影記録322.6kmの撮影に成功しました。さらに、2001年9月12日に和歌山県那智勝浦町の小麦峠(現・色川富士見峠)で、仲賢さんと京本孝司さんが322.9kmの撮影に成功しました。地図解析ソフトで分析しても、地形上の条件からこれより遠方からの展望は不可能だそうです

。一方、北の方からの展望は福島県在住の鈴木一雄さんが、2000年1月に福島県岩代町の日山から299kmの撮影に成功しました。

何もない海上からはどこまで見えるのかというと、富士山までの距離をX、地球の半径をR=6400kmとするとピタゴラスの定理(小さい文字は二乗)により、

X=√((R+3.776)2-R2

によりX=220kmと計算することができます。


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