◆始点・5合目(1980m)〜7合目(2950m)
ふじあざみラインの終点が須走口ルートの始点5合目(1980m)となります。ここには観光案内所があり、登山バスの発着所もあります。
分岐点を左に登ると駐車場、右に行くと菊屋と東富士山荘があり、菊屋の角には大きな金剛杖が立っています。手前にあるトイレは夜間は開いていません。
菊屋では他の山小屋では見かけない180cmという特大の金剛杖が売っていて、東富士山荘では2008年より干支の焼印を始めました。また東富士山荘では『やまぼうし』という個人向けの登山ガイドも行っていて、登山から周辺の散策までいろんなガイドを行っています。 |
5合目・須走口観光案内所 |
5合目の須走口始点(1980m) |
5合目・菊屋 |
整備された石畳を歩いていくと、すぐに小富士への分岐があり、車止めを越えて正面の階段を登っていきます。
5合目から5分ほど歩くと古御岳神社(2015m)があり、ここには大山祇命(旧太郎坊権現)が祀られています。登山道は社の右側を通って樹林地帯に入っていきます。 |
5合目・東富士山荘 |
小富士遊歩道へ入る道 |
古御岳神社(2015m) |
樹林地帯を歩いていと所々視界が開ける場所があります。途中、木の鳥居(2130m)をくぐって森の中を進むと、一旦樹林地帯を抜けます。上を見上げると鯉のぼりが上がってることがあります。それを目標に再び森の中へ。
5合目から1時間ほど登ると新6合目・長田山荘(2420m)に到着します。別名しゃくなげ山荘とも呼ばれて7月中旬〜下旬は特に花や緑を楽しめます。 |
木の鳥居(2130m) |
時折森から抜けて、視界が開ける |
新6合目・長田山荘(2420m) |
次第に木の高さが低くなり、灌木に変わっていきます。ブルドーザー道に出て左に曲がり、すぐ上の岩場を登ると本6合目・瀬戸館(2650m)に到着します。
この本6合目には東口胎内神社があり、そこに行くには瀬戸館の主人に尋ねれば教えてくれます(立入り禁止区域なので必ず許可を取ってください)。1〜2分ほど歩くと鳥居が倒れていて、山側に胎内神社があります。中は奥行き24mほどの洞穴らしいですが、すぐに狭くなるため入ることはできません。 |
本6合目・瀬戸館(2650m) |
東口胎内神社前に倒れている鳥居 |
富士山東口胎内神社 |
瀬戸館を過ぎると潅木は減っていき、砂礫だけの登山道に変わっていきます。30分ほど登ると昔の旧5合5勺・雲上館跡(2730m)と思われる山小屋跡があります。このあたりを御中道が横切って、天地の境としていたようです。
更に40m上に小さな鳥居(2770m)があります。傍らには廿六夜塔の石碑が建っています。 |
旧5合5勺・雲上館跡?(2730m) |
小さな鳥居(2770m) |
廿六夜塔石碑 |
ジグザグと登っていくと、瀬戸館を出発して1時間ほどで7合目・大陽館(2950m)に到着します。ここには3匹の大きな白い犬が飼われていて、以前TVで日本一高いところに住む犬と紹介されたそうです。屋根にはソーラーパネル、裏手には風車が回っていて、ずいぶんと自然エネルギーを活用していました。 |
7合目・大陽館(2950m) |
ソーラーパネルや風車で自家発電 |
日本一高い所に住んでいる大陽館の犬たち
|
◆7合目〜山頂・久須志神社(3710m)
7合目を出発すると砂礫の急坂を登っていくことになります。40分程登っていくと白い鳥居をくぐり、本7合目・見晴館(3140m)に到着します。この手前には環境省が設置した須走口のアクセスカウンターが設置されています。 |
本7合目手前のアクセスカウンター |
本7合目・見晴館(3140m) |
遭難者慰霊碑 |
本7合目を出発して15分ほどで下山道(ブル道)と合流します。その上で分岐で分かれ、すぐ先で左上に登る道を進みます。
ヘアピンに左に曲がり、8合目・江戸屋(3265m)に到着します。ここは下山時に須走口と河口湖・吉田口と分岐になるところです。 |
8合目下の登山道分岐@ |
8合目下の登山道分岐A |
8合目・江戸屋(3265m) |
江戸屋の左のからブル道を少し登って右に曲がります。10分ほど登ると再び下山道(ブル道)と合流し、富士山ホテルの下を左に登ります。鳥居をくぐって本8合目・胸突江戸屋(3360m)に到着します。 |
8合目上の登山道分岐(3200m) |
本8合目下の分岐 |
本8合目下の鳥居 |
ここからは河口湖・吉田口ルートと合流し、この地点を大行合<おおいきあい>と呼ばれて、これより上は奥宮の境内で神域となっています。シーズン時は大変混雑することが多いので注意して登りましょう。
本8合目を出発して20分ほど登れば8合5勺・御来光館(3450m)に着きます。ここが最後の山小屋になるので混雑時にはトイレを済ませた方がいいでしょう。 |
吉田口と須走口の合流点・大行合
|
本8合目・胸突江戸屋(3360m)
|
8合5勺・御来光館(3450m) |
御来光館を出発して30分ほど急坂を登ると、鳥居をくぐり9合目・迎久須志神社(手引薬師)(3560m)に到着します。昔はここでも焼印を押していたようです。以前は日御子と呼ばれる大きな丸く白い石がありましたが、現在はダイナマイトで吹き飛ばされて、その残骸は鳥居付近に積み上げられています。9合目を過ぎると胸突八丁と呼ばれる岩場の急斜面に差しかかります。 |
9合目の鳥居、手前の白い石が日御子の名残? |
9合目・迎久須志神社(3560m) |
最後の難所・胸突き八丁 |
30分ほど登れば鳥居御橋と呼ばれる鳥居をくぐり、山頂・久須志神社(3710m)に到着します。山頂には神社の他に、4つの山小屋があります。 |
山頂手前の鳥居御橋(3700m) |
鳥居御橋からの御来光 |
山頂・久須志神社(3710m) |
◆下山
山頂からブルドーザー道を30分ほど下って8合目の江戸屋に向かいます。ここに河口湖口・吉田口との分岐の看板があるので間違えないように確認しましょう。須走口は江戸屋の前を通らずブルドーザー道を下ります。
7合目までの大陽館までは登山者やブルドーザーに気をつけて下ってください。 |
吉田口・須走口下山道への分岐 |
下山道入り口にある鳥居 |
ブル道を下っていく |
大陽館を過ぎるといよいよ砂走りに突入です。しかし砂走りと言っても、道幅が狭く大きな石が転がってるので、実際に走れるわけではありませんが、砂地は深く柔らかいため足の負担も少なくなります。しかし、この道がずっと続くわけでなく、下のほうは固い道にもなります。 |
8合目の河口湖口・須走口分岐(3265m)
|
大陽館前の登下山道分岐 |
砂走り入り口 |
途中で森の中に入って、砂走りを約2km、標高差650m下れば砂払5合目(2300m)吉野屋に着きます。 |
砂走り |
砂払5合目・吉野家(2300m) |
下山道入り口の鳥居 |
吉野家を出発して、10分ほどで登山道と合流します。合流地点から下るとすぐに、下山道は左に分かれ登山道と並行して進みます。途中でもう一度合流・分岐をして、再度合流して古御岳神社(2015m)に到着します。そして最後の階段を下れば5合目(1980m)に戻ってきます。 |
登下山道合流地点
|
登下山道分岐@
|
登下山道分岐A
|