■須山口ルートの概要
須山口ルートは、静岡県裾野市にある須山浅間神社を起点とする登山道で、南口とも呼ばれていました。富士山の登山道の中でも一番激しく変化をしたところです。
登山道としての始まりは大同3年(808年)と言われ、江戸時代の初期には年間5千人を超えたことも多くあったと記録されています。宝永4年(1707年)の宝永大噴火により、須山口五合目が大噴火、登山道が消滅してしまいました。
安永8年(1779年)に勝田惣次郎とその息子の勝田茂衛門によって復興に着手し、翌安永9年(1780年)に浅間神社〜十文字辻〜幕岩〜銀明水のルートで復興しました。
明治16年(1883年)に御殿場口の開削されて、須山口2合8勺に連結。明治22年(1889年)に東海道線の開通により、駅から近い御殿場口がにぎわうようになり、須山口は衰退するようになりました。明治45年(1912年)に旧陸軍の演習場として撤収され、廃道となりました。 |
須山口基点・須山浅間神社 |
昭和8年(1933年)、渡辺徳逸さんにより須山登山道復興を画策されるが、昭和10年(1935年)に国際冨士美村計画など三つの計画を反対した為に、国立公園に組み入れる計画の須山登山道も廃案になってしまいます。
平成6年(1994年)、須山口復興の気運が盛り上がり調査研究を始め、翌年には県や国に対して復興の手続きをして、登山道整備に取り掛かりました。
そして平成9年(1997年)6月、須山口登山歩道が完成し、85年ぶりに須山口が復活することになりました。平成11年(1999年)7月には須山口下山歩道が完成、現在の須山口が形成されました。 |
■須山口ルートへのアクセス方法
JR御殿場線:御殿場駅→富士急行バス:イエティ行き(約25分)津土井バス停下車
JR東海道新幹線:三島駅→富士急行バス(登山バス):富士宮口新5合目行き(約40分)須山バス停下車
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■須山口ルート解説
須山口ルートは須山浅間神社からスタートして、水ヶ塚で登山歩道と下山歩道に別れ、宝永火口の西側を登り、御中道と合流して富士宮口新6合目に向かいます。
登山途中には、水ヶ塚駐車場の売店やトイレがあるので、ここで休憩をとることをお勧めします。水ヶ塚より下の登山道の途中には、弁当場など水の湧き出ている場所がありますが、飲料用ではないようです。
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