■吉田口ルートの概要
吉田口ルートは、北口本宮冨士浅間神社の登山門を起点として、山頂・久須志神社まで麓からのルートとしては一番メジャーなコースで、北口とも呼ばれています。
その歴史も古く、聖徳太子も登ったという伝承もあり、法華経の日蓮上人は経ヶ岳に於いて百日間籠もり、経巻をこの地に埋めたと伝えられています。江戸時代に入ると長谷川角行が富士山信仰の教義を整え、吉田口を富士講の登山道と定めました。その後、5代目の弟子である食行身禄<じきぎょうみろく>が7合5勺の烏帽子岩で断食行を行い、即身成仏したことが江戸中に広がると、爆発的に富士講が普及して江戸八百八講と呼ばれるほどになりました。
昭和39年(1964年)に富士スバルラインが開通すると、河口湖口のほうに人が流れてゆき衰退をしていきましたが、他の麓からの登山道とは違いそれなりの人たちが毎年登っていたようです。平成14年(2002年)に大規模な整備・発掘を行い、TVなどにも5つめの登山道として挙げられています。 |

北口本宮冨士浅間神社 |

山頂・久須志神社 |

富士講が築いた富士塚(東京・中央区) |

■吉田口ルートへのアクセス方法
富士急行河口湖線:富士吉田駅→富士急行バス山中湖行き:約5分・浅間神社前下車
中央自動車道:河口湖IC→有料駐車場
※注意
・北口本宮冨士浅間神社に駐車場はありますが、神社参拝者専用駐車場です。登山者の駐車はやめましょう。
・馬返しにも無料駐車場がありますが、車上荒らしが頻繁に起こっているそうなので注意して下さい。
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■吉田口ルート解説
吉田口ルートは、北口本宮冨士浅間神社から山頂・久須志神社までの標高差2835m・歩行距離16.95kmを歩く麓からのルートで、日本『歴史の道』100選に選ばれている由緒ある登山道です。
馬返しまでの草山は舗装路、馬返し〜6合目の木山は土の道、そして山頂までの焼山は砂礫と岩場の道と、大きく分けて3つの特徴が見られます。平成14年(2002年)に大規模な整備をしたので、道の幅も広くとても歩きやすい登山道となっています。ほぼ一本道なので迷うことはないでしょう。
山小屋がある5合目(2220m)までのトイレは、起点の北口浅間神社(865m)・パインズパーク(900m)・中ノ茶屋(1100m)・馬返し(1435m)・細尾野林道(1775m)の5ヶ所しかありません。また水分補給も基本的にパインズパークと中ノ茶屋だけしかできないので、自分の適量を持って登りましょう。 |





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