◆始点・新5合目(2400m)〜新6合目(2490m)
富士スカイラインの終点に新5合目(2400m)があり、レストハウスと総合指導センターとバスターミナルがあります。上を見上げると山頂がすぐそこにあるかのように見えます。駐車場は道路の両脇に斜めに停めるような形で狭いので通行する際には気をつけて歩きましょう。
レストハウスは1Fが食堂、2Fが売店になっていて、2Fの外にトイレがあります。夜間は西側のトイレは鍵が閉まっていて使えません。東側は富士山総合指導センターの下にトイレがありますが、電気がついていませんので懐中電灯を忘れずに。 |
新5合目・レストハウス |
富士山総合指導センター |
レストハウス上の展望台 |
レストハウスから道路を横断すると登り口があり、その入口には大きな看板と外国人で初めて登ったイギリス公使ラザフォード・オールコックの石碑があります。石段を登って登山開始するとすぐ右手に有料トイレがあります。 |
新5合目の登山口 |
ラザフォード・オールコック登山記念碑 |
富士山富士宮口五合目公衆トイレ |
石段を登って登山開始するとすぐ右手に有料トイレがあります。砂礫の登り坂を15分ほど進むと新6合目<村山口第4層>(2490m)に到着します。ここには雲海荘と宝永山荘の2軒の山小屋があります。
この新6合目は村山口ルートに合流していて、昔の4合目にあたります。また御中道経由で須山口ルートもこの場所に合流して山頂に向かいます。 |
新6合目への登山道 |
新6合目・雲海荘 |
新6合目・宝永山荘 |
◆新6合目〜元祖7合目(3010m)
宝永山荘の裏手に行くと分岐があり、東が宝永第1火口へ行く御中道、正面の岩場を登っていくのが富士宮口ルートです。岩場を登っていくと砂礫の登山道に変わります。
15分ほど進むと以前は山小屋があった6合目<村山口第5層>(2600m)が見えます。昔、新6合目から6合目の区間は御中道が通っていて『天地の境』と呼ばれていました。この北東方向に30mの所に、登山道から離れてポツンと題目塔があります。
6合目から15分ほど登ると、旧5合5勺に到着します。昔は山小屋が営業していましたが、現在は天水桶がひとつ残っているだけでした。 |
6合目・天地の境 |
6合目・題目塔 |
旧5合5勺・天水桶が残るだけ |
更に20分ほど砂礫の道を登ると新7合目<村山口第6層>(2780m)に到着します。ここには御来光山荘があります。かつてここの東側には、静岡県営ホテルがありました。
新7合目を出発し、火山石がゴロゴロ混ざっている砂礫の道を登っていきます。50分ほど登ってブルドーザー道を横断すると、元祖7合目<村山口第7層>(3010m)の山口山荘に到着します。 |
旧5合5勺付近 |
新7合目・御来光山荘 |
元祖7合目・山口山荘 |
◆元祖7合目〜9合目(3400m)
標高も3000mを超えて、登山道もしだいに砂礫から歩きにくい岩場に変わっていきます。勾配も急になってグングン標高が上がっていきますが、あせらず高度に慣らして行きましょう。
登っていくと何本か柱が立っている所がります。ここは7合5勺(3100m)の銀嶺水と呼ばれた山小屋がありました。この先には荒神岩という大きな岩があります。 |
7合5勺・銀嶺水跡 |
7合5勺・荒神石 |
8合目・富士山衛生センター |
幅も狭くなり、人1人分しか通れなくなるところもあるので、下山者と鉢合わせになると渋滞が起こります。譲り合って通行しましょう。
50分ほど登ると8合目<村山口第8層>(3200m)に到着します。ここには池田館と救護所の富士山衛生センターがあります。この8合目から上は浅間大社奥宮の境内となります。
ここのトイレの脇には御殿場口との連絡通路がありますが、富士宮口山小屋組合では富士宮口からの通行は禁止となっています。詳しくは富士宮口〜御殿場口・8合目連絡通路をご覧ください。 |
8合目・池田館 |
8合目上の落石防止柵 |
柵の先にある小さな地蔵 |
8合目裏手の落石防止柵を過ぎると、再び急勾配の岩場が始まります。左手に大きな鳥居を見て、胸突き八丁をっていきます。
9合目手前に鳥居跡(3320m)があり、そこから10分ほどで9合目<村山口第9層>(3400m)の萬年雪山荘に到着します。小屋の裏手には万年雪を見ることができます。 |
8合目上の鳥居 |
9合目手前の鳥居跡 |
9合目・萬年雪山荘 |
◆9合目〜富士宮口山頂・富士浅間大社奥宮(3715m)
9合目を出発して、鳥居をくぐり30分ほどジグザグ岩場を登ると、最後の山小屋である9合5勺(3530m)の胸突山荘に到着します。富士宮口の焼印は山頂には無いため、ここで最後になります。ここの焼印は富士山で唯一日付入りの焼印を押してもらえて、押し方も少し変わっています。 |
9合目上の鳥居 |
9合目上の万年雪 |
9合5勺・胸突山荘 |
出発して砂の急斜面を登り、ブルドーザー道を横断して鳥居(現在は柱のみ)をくぐると、最後の岩場に差し掛かります。ここから始まる胸突き八丁は特に道幅が狭く、下山者もいるため富士宮口では一番混雑する所です。
山頂が近くなると俵石という石が積み上げられたような岩があり、岩場を抜けると道は広くなって階段となり、鳥居をくぐってもう一息登ると富士宮口山頂(3715m)に到着します。 |
9合5勺上の鳥居 |
胸突八丁の俵石 |
山頂手前の鳥居 |
富士宮口山頂には富士山本宮浅間大社奥宮があり、無事登頂したことをお参りしていきましょう。
山頂には他にも富士山頂郵便局(現在は御殿場口山頂の銀明館跡にあります)や、山小屋の山頂富士館があります。山頂限定のお土産が多数あるので記念に購入するのもいいでしょう。ただし14〜15時で店じまいするので注意してください。御来光目的で夜間登山した人は午前5時まで開店しません。気温も5℃以下になり強風も吹くため防寒対策はしっかりしていきましょう。
最高峰の剣ヶ峰(3776m)へは、郵便局の脇を通って急勾配の馬の背を通って行きます。遮る物が無いので、あまりにも強風の時には無理して登らない方がいいと思います。 |
富士山本宮浅間大社奥宮 |
富士山頂郵便局(現在は銀明館跡に) |
頂上富士館 |
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◆下山
富士宮口の下山道は登山道と一緒なので道に迷うことは無いと思います。下る時には落石しないように注意して下りましょう。
よく駆け足で下っている人を見かけますが、他人を巻き込み大変危険です。自分もぶつかられた事があります。また、危ない走りしてるなと思ってた矢先に、勢い良すぎてコースアウトして3mほど下に転落した女性も見ました。自分が怪我するだけではなく、他人にも怪我させる場合があります。自分勝手な行動は控えめにして、他人を思いやるように下山しましょう。
またコース外を下ってるのもよく見ます。落石の危険があるので絶対にやめましょう。御来光が過ぎた時間には山頂から多くの人が下山するため、狭い場所では大変混雑します。基本的に登山優先なのでイライラせず、道を譲り合いながら下山しましょう。 |
コースの外を歩く登山客 |
また自分のお勧めは、途中まで御殿場口から下り、宝永火口コースで宝永火口に立ち寄り、新6合目に向かって下山するコース(青)もあります。人も少なく大砂走りを少し歩けるので、非常に下りやすいのですが、距離は約2km程伸びて少し登りがあるのでご注意を。また、宝永第1火口の先の分岐から宝永第2火口に降り、宝永遊歩道を通って新5合目に戻ることができます。 |
御殿場口7合目の登下山道分岐 |
御殿場口から宝永火口に向かう(青) |
宝永山山頂
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宝永第1火口 |
宝永第1火口上部の十二薬師岩脈群
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御中道を東へ
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新6合目に到着
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